※この写真は、以前「ツムラ漢方記念館」を見学させていただいた際に撮影したものです。
さて、今回は「配置販売業」についてふれていきましょう。
この配置販売業ですが、日本では江戸時代にはあったと言われている医薬品流通の形態です。
お家に薬を詰めた薬箱を置いてもらい、使用した分の薬代だけを支払うというシステムです。これを「先用後利」と言います。
ところで私が担任しているクラスの学生に聞いてみましたが、お家に配置販売業の薬箱がある学生は2人だけでしたので、
実際に見たことが無い人のほうがが多くイメージがしづらいのではないかと思います。
配置販売業のメリットなんですが、まずはそのお家に住んでいる家族の体質や病歴・服薬歴などを考慮した一般用医薬品を薬箱に
セットしてもらえるので比較的安心して使用出来るという点、夜間など店舗が閉店していても対応が出来る点などがあげられるのではないでしょうか。
配置販売業の定義ですが、「一般用医薬品を、配置により販売し、又は授与する業務」とあります。
また、配置販売品目として、「一般用医薬品のうち、配置販売品目基準に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならない」とされています。
余談ですが、配置販売品目基準に適合していない一般用医薬品は、今のところ存在していないそうです。
そして、要指導医薬品の配置販売は出来ません。また、薬剤師が配置販売に従事している場合のみ第一類医薬品の販売授与が出来ることになっています。
配置販売業の許可ですが、配置しようとする区域をその区域に含む都道府県ごとに、その都道府県知事が与えるとされています。
つまり、東京都と千葉県に配置しようとするのであれば、東京都と千葉県のそれぞれに許可を貰う必要があるということです。
今回はここまでにしましょう。
次回もお楽しみに!