歯科衛生士お仕事

歯の健康を守る
歯医者さんのパートナー

WHAT’S JOB?

歯科衛生士さんが、歯のケアをしていることはわかると思いますが、
細かくどんなことをしているのでしょうか?
ここでは歯科衛生士さんのお仕事についてお伝えします!

お口の中だけじゃない!歯や口腔の健康づくりから
全身の健康をサポートする医療国家資格を持つ専門職

歯科衛生士の実習の様子

歯科衛生士とは

歯科衛生士は、口腔の健康管理を通じて全身の健康を支える国家資格をもった専門職です。近年では、歯並びやホワイトニングなど、口元の美しさに重点を置く専門歯科医院で働く歯科衛生士も増えています。口元にコンプレックスを感じていたり、トラブルを抱えている人の悩みを解決へ導きます。患者さんが自信をもって笑えるようになったとき、やりがいを感じます

仕事内容

1日のスケジュール

歯科医院で勤務の場合

歯科衛生士の就職先として、最もメジャーな職場が歯科医院です。医院によって全員が決まった時間で勤務するのところとシフト勤務のところがあります。定時が9時から19時で働く、歯科衛生士の1日を紹介します。

歯科衛生士の実習の様子
  1. 08:30

    出勤・準備・朝礼

    院内の清掃や、診療に必要な機器の準備などを行います。
    朝礼で予約状況など連絡事項を共有します。

  2. 09:00

    診療開始

    予約患者さんの診療を行います。
    歯科衛生士が行うのは、歯のクリーニングや定期健診が中心です。
    必要に応じて、歯科医師の診療や手術の補助を行います。

  3. 13:00

    昼休み

    個人経営では、昼休みを2時間程休憩時間をとるところが多いです。

  4. 15:00

    午後の診療開始

    午後になると、学校帰りのお子さんや仕事帰りの人が増えてきます。診療のほか、毎週決まった曜日と時間に訪れる納入業者の対応もします。

  5. 19:00

    診療終了

    診療が終わって器具の片づけなどが済めば、退勤です!歯科医院は予約制なので残業は少ないです。
    自宅に持ち帰ってやらなければならない仕事もないので、友人とあったりプライベートの時間もしっかり確保できます!

    歯科医院は、月曜日から土曜日まで診療しているところが多いです。その場合、歯科衛生士の休日は平日のどこか1日と、日曜日の週2日になります。

大学病院・総合病院で勤務の場合

障害や全身疾患をお持ちの患者さんや、外科手術や大掛かりな矯正治療など一般の歯科医院では対応が難しい患者さんの診療を行っています。

歯科衛生士の実習の様子
  1. 08:40

    出勤・準備・朝礼

    診療器具の準備や清掃をおこないます。
    歯科医師や他の歯科衛生士、歯科助手、事務スタッフなどと朝礼をし、予約状況や入院患者さんの状態などを共有します。

  2. 09:00

    午前診療

    外来の患者さんの歯周病の治療や歯のクリーニング、診療の補助などを担当します。
    歯科医院とは異なり全身疾患を持った患者さんもいるため、一人ひとりの病状にあった処置を考えておこなう必要があります。

  3. 12:30

    休憩

    他の歯科衛生士と交代制で1時間の休憩をはさみ、食堂で昼食をとります。

  4. 14:00

    入院患者の口腔ケア

    入院病棟をまわり、患者さんの口腔ケアをおこないます。
    高齢者や寝たきりの患者さんの口腔内をスポンジで拭き取り、清潔な状態を保ちます。

  5. 15:30

    手術の準備・補助

    歯科医院で処置が難しいと判断された、親知らずの抜歯の外科手術のサポートに入ります。
    手術に向けて器具を準備して治療の補助にあたり、手術前後は口腔ケアをおこない患者さんの口内を清潔に保ちます。

  6. 17:30

    業務終了、退勤

    業務記録や片付けをおこない、着替えをして退勤します。

    月曜日から金曜日までの平日は17時前後までの診療時間で一般の歯科医院よりも勤務時間は短めで、休日は土日休みのところが多いです。学会やカンファレンスに参加することもあります。

歯科衛生士に向いている人とは

仕事のやりがい

川村 梓先生

歯科衛生士科

川村 梓先生

PROFILE

地元岩手県の専門学校卒業後、 上京し都内の予防歯科を中心に診療を行う歯科医院で4年半勤務。 小学校での健康教室や歯科衛生士専門誌での執筆活動の経験も。

歯科衛生士が果たす役割と重要性

“お口の健康”は、QOL(生活の質)や全身の健康とも密接につながっています。
歯を失う原因の多くはむし歯(う蝕)と歯周病ですが、歯科衛生士はそれらの予防や治療に深く関わっています。
子どもたちに歯のみがき方を指導したり、お年寄りに摂食・嚥下機能訓練をおこなったりと、幅広い年代の人々の健康を“お口”から支えています。
その他にも、歯科医師の治療方針や内容を正確に把握し、患者さんに分かり易く説明するなど、患者さんとのコミュニケーションが求められます。患者さんの不安や恐怖を取り除く「やさしさ」、「思いやり」、「笑顔」が何より大切な役割です。

歯科衛生士を目指したきっかけ

自分の将来につて考えたときに浮かんだのが幼少期から通っている歯科医院の
治療が苦手だったわたしをいつも励まし、寄り添ってくれた歯科衛生士さんの姿でした。
幼い私からの絶大な信頼はもちろんですが、どの患者さんとも明るくお話する歯科衛生士さんを見て憧れたのがきっかけです。

現場で仕事をしていてよかった瞬間

担当している患者さんの口腔内に良い変化があったときや、気になっていた点を改善できたときなど
嬉しいことを患者さんと一緒に共有できたときにやりがいを感じます。
また直接感謝の言葉をかけていただいたときもとっても嬉しいです!

歯科衛生士を目指す人へのメッセージ

歯科衛生士は歯科医院はもちろん、介護福祉施設や審美歯科など働く環境や分野の選択肢が多くあります。
活躍の場がどんどんひろがっており、将来性が大きく拓かれている職業だと言えると思います。
人々の笑顔と健康を支えるお仕事を一緒にしていきましょう◎

Q&A よくある質問

Q 文系出身でも勉強についていけますか?
A 結論からお話すると、大丈夫です!
いわゆる計算や物理が得意という理系の学びは歯科衛生士の勉強にはあまり出てこないものですが、小学生で習った分数や小数点、パーセンテージは仕事上よく使います。
また、教科書を読んで理解をすることや、説明を理解する、といった国語の読解力は求められることから、文系の学びも役に立ちます。
ということから、歯科衛生士を目指すうえで、理系か文系どちらが有利かということはなくどちらの知識も必要!ということになります。
何より必要なのは、新しいことを学ぶ意欲!歯科衛生士を目指すために新しい勉強でも積極的に学べる姿勢です。
Q 歯科衛生士の収入は?
A 厚生労働省の統計によると、平均月給は26万8,000円、賞与等を含めた平均年収は363万9,000円です。
大卒女性の初任給平均20万2,600円と比べると、医療に従事する専門職であることから少し高めの給与となっています。
ですが、働く場所や勤務体系などによって年収が異なるのが事実です。
実際、年収の上限平均を見てみると約438万円であるのに対し、下限平均は約332万円であり 勤務先や経験・スキルに伴いボーナスの頻度や額で平均年収に差があります。
Q 歯科衛生士になるにはどうすればいいの?
A 歯科衛生士になるには、⻭科衛⽣⼠国家試験に合格する必要があります。
高校卒業後に文部科学大臣指定の歯科衛生士学校や、都道府県知事指定の歯科衛生士養成所で、決められた科目を修得し、卒業することで受験資格が得られます。
国家試験は年1回実施され、合格率は90%以上と高い傾向にあります。
歯科衛生士の国家資格は1度取得すると、更新なく一生有効です。
3年制養成所へ進学する場合
  • 3 高校卒業
  • 4 養成所入学
  • 《 3年の修学期間 》 3年の
    修学期間
    国家資格取得
  • 3 養成所卒業
  • 4 就職