キャリアチェンジを実現した卒業生

現場で活躍する先輩達に、仕事のことや、学校生活のこと、再進学しようと思ったきっかけなど、いろんなホンネを聞きました

インタビューInterview

福祉の仕事を通して知った言語障害。寄り添う介護から、治す医療へとジョブチェンジ。

高木 亮さん (言語聴覚士科 2011年卒業)

言語聴覚士

介護から、医療分野へ

大学時代は社会福祉学を専攻していました。もともと人と接することが好きでしたし学んだことも活かせると思い、福祉施設へ就職することに。当時、アルバイト先だった飲食店で同僚だった50代の方が「就職おめでとう。どんな仕事でも3年間は続けないといけないよ」とアドバイスしてくれたことを今でも覚えています。就職先は成人の知的障害者のための就労施設でした。利用者様一人ひとりの障害に応じた得意分野や才能を見つけて、実りある生活を実現するのが主な仕事です。一緒に汗を流して働くなかで「話すこと」にハンディキャップを持つ利用者様に寄り添って支えるうち「そもそも治せないのかな?」と疑問を持つようになり、医療分野である「言語聴覚士」という仕事に興味を持ちはじめたんです。仕事自体は日々の発見も多く楽しかったのですが、腰痛持ちで体力的な不安もあり26歳のときに再進学。自分のキャリアを見つめ直すことができた、貴重な3年間になりました。

再進学で出会えた一生の「天職」

埼玉県の圏央所沢病院で言語聴覚士として勤務して、気付けば9年目を迎えました。急性期・回復期・リハビリそれぞれの病棟を持つケアミックス病院なのですが、その中で現在は急性期病棟の方を担当しています。治療する病棟でリハビリを提供しているイメージですね。主に救急車で搬送されてきた患者様の言語機能、嚥下機能の評価、訓練を行っています。NST(栄養サポートチーム)にも携わっており、チーム医療の一員としても日々、患者様の回復にも携わっています。また、管理職でもあるので患者様に直接、リハビリを行うだけではなく、病院に勤務している他の言語聴覚士のスケジュール管理や後進の育成にも力を入れています。 これまでいろいろな業務に幅広く携わらせて頂いている中でも毎日が充実していて、一度も辛いとか、嫌だとか思ったことがないのできっと「天職」なのだと実感しています。再進学でセカンドキャリアにチャレンジをして、本当に良かったです。

自己研鑽が仕事に直結するから勉強が楽しい!

社会医療法人の認可病院なので、行政のご依頼で地域の委託事業にも携わる機会も多く、定期的に医師や薬剤師、ケースワーカーなどが集まって、地域課題について話し合う場にも参加しています。言語聴覚士の専門分野は主にコミュニケーションのリハビリと、食べることに関するリハビリの2つ。今は高齢社会なので、なかなかご飯が食べられない方や、肺炎になる方も多いのでそれらを「いかに未然に防ぐか」といった視点で提言させて頂くことが多いです。 患者様と一対一で向き合うことはもちろん、講習に参加したり、地域にも貢献する機会があったりと、いろいろな学びのチャンスを貰える職場で仕事ができていることはありがたいです。言語聴覚士の仕事はそうして自己研鑽した知識や技術が、患者様やご家族の幸せにそのままリンクする仕事。「あの患者様、もっとこうした治療がいいかな」なんて思うと終業後でも休日でもつい、時間を忘れて勉強していますね!

経歴

2004年
大学卒業(当時23才)
2007年
東京医薬に再進学(当時26才)
2011年
言語聴覚士(現在38才)