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2024.08.08


臨床工学技士になるには?専門学校や大学への進学や国家試験について解説

臨床工学技士は、医療機関で欠かせない職業です。医療業界へ就職を考えている学生の中にも、臨床工学技士を検討している方もいるでしょう。 本記事では、臨床工学技士になるために必要な進学先や国家試験について解説します。

臨床工学技士になるには専門学校や大学などへの進学が必要

高校生が臨床工学技士になるためには、以下のような学校へ進学する必要があります。
学校の種類 学科例 就学年数
大学 臨床工学科、医用生体工学科など 4年
短大 臨床工学科 3年
専門学校 臨床工学科、臨床工学技士科など 3~4年

引用:公益社団法人 日本臨床工学技士会|技士免許取得の方法

高校を卒業した後は、臨床工学技士の養成課程が設置されている専門学校や短大、大学に進学するのが一般的です。 短大は通常3年制、専門学校は3〜4年、大学は4年制です。 カリキュラムを通じて、医療機器の操作やメンテナンス、患者の治療支援に必要な知識と技術を学んでいきます。 特に進学率の高い専門学校と大学の特徴について、それぞれ解説します。

専門学校から臨床工学技士を目指す方法

専門学校に進学する場合は、臨床工学技士養成課程を提供している専門学校を選ぶことになります。 専門学校では、以下のようなカリキュラムを提供しています。
  1. 生体機能
  2. 生体計測
  3. 医療機器の基礎
  4. 臨床実習
臨床工学技士科のある専門学校では、実際の医療現場で用いる機器を使った実習など、実践的なスキルを習得できるのが特徴です。

短大や大学から臨床工学技士を目指す方法

短大や大学に進学する場合、臨床工学科や医用生体工学などの関連学科を選びます。 具体的なカリキュラムは、以下のようなものが一般的です。
  1. 基礎医学
  2. 工学基礎
  3. 専門科目
  4. 研究活動
短大や大学では工学や基礎医学などの知識を幅広く学べますが、臨床工学技士に特化した科目ではありません。臨床工学技士に関する専門的な知識を習得したいと考えている学生は、臨床工学技士科のある専門学校のほうがおすすめです。

文系出身でも臨床工学技士は目指せる

現在文系を選択している高校生でも、臨床工学技士を目指すことは可能です。 まずは基礎的な理系科目の学習から始める必要がありますが、専門学校や短大、大学のカリキュラムは初歩から学べるよう設計されています。 大切なのは、基礎から臨床工学技士の知識を学べる進学先を選ぶことです。

臨床工学技士になるには国家資格も必要

臨床工学技士として働くためには、「臨床工学技士国家資格」を取得することが必須です。 この国家資格を取得するためには、まず専門学校や短大、大学で所定の課程を修了し、臨床工学技士国家試験に合格する必要があります。

臨床工学技士国家試験の受験資格

臨床工学技士国家試験の受験資格を得るためには、以下の条件を満たさなくてはいけません。
学校教育法第90条第1項の規定により大学に入学することができる者 文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した臨床工学技士養成所において、3年以上臨床工学技士として必要な知識及び技能を修得したもの 学校教育法に基づく大学若しくは高等専門学校、旧大学令(大正7年勅令第388号)に基づく大学又は臨床工学技士法施行規則(昭和63年厚生省令第19号。第13条に規定する学校、文教研修施設若しくは養成所において2年(高等専門学校にあっては、5年)以上修業し、かつ、厚生労働大臣の指定する科目を修めた者であって、文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した臨床工学技士養成所において、1年以上臨床工学技士として必要な知識及び技能を修得したもの 学校教育法に基づく大学若しくは高等専門学校、旧大学令に基づく大学又は規則第14条に規定する学校、文教研修施設若しくは養成所において1年(高等専門学校にあっては、4年)以上修業し、かつ、厚生労働大臣の指定する科目を修めた者であって、文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した臨床工学技士養成所において、2年以上臨床工学技士として必要な知識及び技能を修得したもの 学校教育法に基づく大学又は旧大学令に基づく大学において厚生労働大臣が指定する科目を修めて卒業した者 外国の生命維持管理装置の操作及び保守点検に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国で臨床工学技士の免許に相当する免許を受けた者であって、厚生労働大臣が上記に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定したもの

引用:厚生労働省|臨床工学技士国家試験の施行

上記のように文部科学省が認定した専門学校や短大、大学で定められた課程を修了することが必要です。

臨床工学技士国家試験の出題内容

国家試験では、臨床工学技士として必要な基礎知識と技術が問われます。 試験科目には以下のようなものがあります。
①医学概論 呼吸・循環・泌尿器・胸部外科が中心、脳神経・消化器・内分泌・感染症なども
②臨床医学総論
③医用電気電子工学 交流を含む電気回路の基本、増幅器、センサの基本、機械要素、機械に関する基礎力学、流体に関する基礎力学、関連する物理現象など
④医用機械工学
⑤生体物性材料工学 生体の電気的・力学的・機械的特性および人工透析・人工心肺・人工血管などに使用される特殊な材料について
⑥生体機能代行装置学 人工透析・人工心肺・人工呼吸器・高気圧酸素療法装置および関連機器など臨床工学技士業務の中心となる機器について
⑦医用治療機器学 ペースメーカー、電気メス、大動脈バルーンポンピング装置、レーザ治療器、超音波メスなど
⑧生体計測装置学 心電計、血圧計、パルスオキシメータ、筋電計、脳波形など
⑨医用機器安全管理学 医療機器の電気事故、医療ガスの事故を防ぐための法令、安全管理方法など

引用:一般社団法人 日本臨床工学技士教育施設協議会|どんな試験なの?

医学の基礎から生体、機器や装置などと幅広い分野から問題が出題されます。 難しいと感じる学生は、国家試験対策をカリキュラムに入れている学校へ進学すると、試験対策のサポートを受けられます。

国家試験の合格率

臨床工学技士国家試験の合格率は毎年変動しますが、令和6年3月に実施された第37回臨床工学技士国家試験の合格率は、78.6%でした。 学校でのカリキュラムと試験対策を徹底することで、十分に合格できる試験です。 進学先を選ぶ際は、国家試験の合格率が高い学校を選びましょう。

臨床工学技士に向いている人の3つの特徴

臨床工学技士は、患者の生命維持にとって重要な役割を担っています。 どんな人が臨床工学技士に向いているのか、ここでは3つの特徴を紹介します。

コミュニケーションスキルがある人

臨床工学技士は、医師や看護師と密に連携しながら患者の治療をサポートします。 そのため、臨床工学技士にはコミュニケーションスキルが必要です。 具体的には、以下のようなコミュニケーションスキルが求められます。
  • 情報共有
  • 問題解決
  • 患者対応
患者の状態や医療機器の状況をチームで共有するためには、正確な情報共有が欠かせません。 正確な情報共有は問題が発生した際の早期解決につながり、質の高い医療を提供するために必要です。 また、臨床工学技士はペースメーカーのような機器を扱うので、患者とのコミュニケーションも必要です。 人と話すのに抵抗がなく、情報を正しく共有できる学生は臨床工学技士に向いています。

責任感を持っている人

医療機器の管理やメンテナンスは、患者の命に直結するとても重要な業務です。 そのため、臨床工学技士は責任感を持って仕事に取り組む姿勢が求められます。 また、医療機器は常に新しい製品が誕生したり、新しい技術が生まれています。 臨床工学技士として長期的に働くためには、継続的に学習していくことが大切です。 責任感を持って業務に取り組むことで患者の安全を守り、信頼される臨床工学技士となれます。

手先を使った細かい作業が得意な人

臨床工学技士の仕事には、医療機器の操作やメンテナンスなど、細かい作業が多く含まれます。 そのため、臨床工学技士には、手先の器用さや細かい作業を正確にこなす能力が求められます。 小さな部品の取り扱いや微細な調整を行う際は細心の注意を払い、正確に業務を行う姿勢が必要です。 ハンドメイドや楽器演奏のような手先を使った作業に慣れている学生は、臨床工学技士として重宝される人材になれます。

短期間で臨床工学技士を目指したい学生には専門学校がおすすめ

臨床工学技士としてキャリアをスタートしたい学生に、この記事を執筆している東京医薬看護専門学校の臨床工学技士科を紹介いたします。 本校は、国家試験合格率100%という実績と柔軟な学習環境が特徴です。

東京医薬看護専門学校の国家試験合格率は100%

令和6年度の臨床工学技士国家試験の合格率は78.6%と解説しましたが、東京医薬看護専門学校では、2年連続で合格率100%を達成しています。 本校の合格率が高い理由として、個々の苦手を克服するために試験に特化した補習と個別サポートがあります。 学生一人ひとりが抱える「分からない、難しい」を解決できるのが、本校の強みです。

自由度の高いカリキュラムで学業とプライベートを両立できる

東京医薬看護専門学校のもう一つの大きな魅力は、自由度の高いカリキュラムです。 授業は週4日で行われ、毎週金曜日は生徒が自由に過ごし方を選べます。 補習や病院でアルバイト実習するだけではなく、お休みを作る生徒もいるので、学業とプライベートの両立ができます。 本校は生徒の主体性を尊重し、さらに学びを深めやすい環境を提供しています。

臨床工学技士になるには国家試験の合格率が高い学校がおすすめ

臨床工学技士になるためには、専門学校や短大、大学での学習と国家試験への合格が必要です。 国家試験の合格率の高い学校を選ぶことで、より確実に資格を取得できます。 将来、臨床工学技士になりたいと考えている学生は、東京医薬看護専門学校の臨床工学技士科を検討してみてください。 本校の詳細については、以下のリンクから無料で資料請求できるのでお気軽にご利用ください。