
2024.10.03
医療事務
就職に有利になる医療事務の資格5選!オススメの資格とそのメリットについて解説
種を問わず、人気な事務職ですが、その中でも特に人気なのが、「医療事務職」です。医療業界は、他の業界と比べても景気に左右されにくく、専門の資格を取得するため、安定的に働けることが魅力の一つです。
実は、医療事務と一言で言っても多数の資格があることをご存知でしょうか。本記事では、就職時に有利になる医療事務のおすすめ資格と、取得するメリットをご紹介します。
- 記事の概要
医療事務職でオススメの資格一覧
医療事務職でオススメの資格は以下の通りとなります。医療事務の資格 資格の詳細 合格率 診療報酬請求事務能力認定試験 診療報酬の請求業務に関連する専門知識を向上させる 30%程度 医事コンピュータ技能検定試験 レセプト(診療報酬明細書)作成能力を評価する資格 非公開 医療事務技能審査試験 (メディカルクラーク) 医療事務全般にわたる基礎的な知識と技能を評価する資格 70%程度 医療情報基礎知識検定試験 医療情報に関する基礎的な知識を評価する資格 70~80% 医師事務作業補助者実務能力認定試験 医師の事務作業を支援するために必要な専門知識とスキルを評価する資格 60~80% 診療報酬請求事務能力認定試験
診療報酬請求事務能力認定試験は、医療機関に欠かせない診療報酬の請求業務に関連する専門知識を向上させるために設けられました。 診療報酬の請求は、医療事務の業務の中でも特に重要な部分で、ミスが許されません。この資格を取得することで、医療機関での請求業務に即戦力として対応できることを証明できます。診療報酬請求事務能力認定試験の合格率
診療報酬請求事務能力認定試験の合格率は低く、運営元の公益社団法人「日本医療保険事務協会」の発表では、令和3年2月の医科の合格率は約30%とされています。 認定試験は、医科と歯科に分かれており、どちらも難易度が高いことが特徴です。合格者は高い専門性を持つことが認められ、就職時に高く評価される傾向があります。 その難易度の高さから、通信制などではなく、専門学校などで長期的に勉強することで資格を取得されることが多い資格となります。診療報酬請求事務能力認定試験の出題内容
診療報酬請求事務能力認定試験には、以下のような学科試験があります。- 医療保険制度等・公費負担医療制度の概要
- 保険医療機関等・療養担当規則等の基礎知識
- 診療報酬等・薬価基準・材料価格基準の基礎知識
- 医療用語及び医学・薬学の基礎知識
- 医療関係法規の基礎知識
- 介護保険制度の概要
医事コンピュータ技能検定試験
医事コンピュータ技能検定試験は、医療機関で日常的に使用されるパソコンの操作スキルやレセプト(診療報酬明細書)作成能力を評価する資格です。 現代の医療現場では、電子カルテの管理やレセプト作成など、多くの業務でパソコンが使われるため、診療内容を正確にデータ入力し、処理する能力が欠かせません。この資格を取得することで、パソコン操作やデータ管理などの即戦力として評価されます。医事コンピュータ技能検定試験の合格率
医事コンピュータ技能検定試験には、「準1級、2級、3級」と区分が分けられており、級が上がるほど就職時に有利になります。 医事コンピュータ技能検定試験の合格率は正式に発表されていませんが、3級、2級の方が準1級と比較して、合格しやすい傾向にあります。医事コンピュータ技能検定試験の試験内容
医事コンピュータ技能検定試験の試験内容は、医療機関で使用されるパソコン操作に関連する以下のような知識と技能を評価します。- 医療事務
- コンピュータ関連知識
- 実技(オペレーション)
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
医療事務技能審査試験、通称メディカルクラークは、医療事務全般にわたる基礎的な知識と技能を評価する資格試験です。この資格は、医療事務の基礎的な資格として広く知られ、特に医療事務のキャリアをスタートさせたい学生や未経験者から人気です。 医療機関での実務に役立つ基礎知識が身につくため、医療現場で用いる用語や業務内容の理解にもつながります。医療事務技能審査試験の合格率
医療事務技能審査試験の合格率は正式に発表されていませんが、平均すると70%程度といわれています。出題範囲をコツコツ学習していけば、医療事務の資格の中でも、比較的取得しやすいとされています。医療事務技能審査試験の出題内容
医療事務技能審査試験の試験内容は、医療事務の基本的な業務に必要な知識を網羅するため、以下のような学科試験を行います。- 医療保険制度
- 医事法規一般
- 医療保障制度
- 公費負担医療制度
- 患者応対
- 医事業務
- 医学一般
- 薬学一般
- 診療報酬請求業務
医療情報基礎知識検定試験
医療情報基礎知識検定試験は、医療情報に関する基礎的な知識を評価する資格です。医療機関では、患者の個人情報や診療データを適切に管理することが重要です。医療事務がデータを安全に扱うためには、基本的な情報管理の知識が欠かせません。 医療情報基礎知識検定試験を取得すると医療情報管理の基礎的なスキルを証明できるので、これから医療事務のキャリアをスタートさせたい方や、情報管理に関心のある方におすすめの資格です。医療情報基礎知識検定試験の合格率
医療情報基礎知識検定試験の合格率は、比較的高いのが特徴です。2024年度に実施された第30回試験では、合格率は72.4%でした。 2021年度から2023年度まで、70%〜80%の高い合格率を維持しています。医療機関で情報セキュリティやデータ管理に関わる業務に従事したい方におすすめの資格です。医療情報基礎知識検定試験の出題内容
医療情報基礎知識検定試験の試験内容は、医療情報の管理に関連する以下の内容が出題されます。- 医療制度と医療関連法規
- 病院業務と病院の運営管理
- 医療情報の特性と医療の情報倫理
- コンピュータの基礎
- 情報システムの基盤技術
- 医療情報システムの構成と機能
- 医療情報の標準化と活用
医師事務作業補助者実務能力認定試験
医師事務作業補助者実務能力認定試験は、医師の事務作業を支援するために必要な専門知識とスキルを評価する資格試験です。 現代の医療現場では、通称ドクターズクラークとして医療現場で医師の業務負担を軽減し、診療の効率化を図る役割を担う人材が求められています。 この資格を取得することで、電子カルテの入力や診断書の作成といった事務作業をこなし、医師は診療に専念できます。医師事務作業補助者実務能力認定試験の合格率
医師事務作業補助者実務能力認定試験の合格率は60%〜80%程度と発表されています。合格率が高いので、就職前に医療事務の資格を取得したい方からも人気です。医師事務作業補助者実務能力認定試験の出題内容
医師事務作業補助者実務能力認定試験の試験内容は、マークシート方式で20問、書類作成の実技試験が3問あります。 学科試験では、以下のような出題内容になっています。- 医師事務作業補助者・医療関連法規・医療保険制度等・ビジネス文書
- 医学・医薬品・臨床検査の知識
- 医療安全管理と個人情報の保護
- 診療記録と電子カルテシステム・文書作成
- SOAP形式の経過記録作成
- 各種文書作成(診断書、診療情報提供書、処方箋 等)
医療事務の資格を取得するメリット
就職時に有利になるだけではなく、未経験から医療事務へ就職する際に必要となる知識を習得できるのが資格取得の大きなメリットです。1.専門知識を習得できる
医療事務の資格を取得すると、業務の専門性が高まります。医療事務の資格は、医療機関で求められる特定のスキルや知識を習得した証になるので、応募者の専門性の証明にもなります。 医療事務の世界では、資格保有者が即戦力として評価される傾向が強く、採用時に他の応募者と差別化できる点がメリットです。特に、医療機関では正確で迅速な業務処理が求められるため、資格を持つ人材は高く評価されます。2.就職や転職時に有利になる
医療事務の資格を取得すると、就職や転職活動が有利に進む点もメリットです。医療事務の資格は、求人の際に重要な選考基準となることが多いので、資格を取得することで採用される可能性が高まります。 また、資格を持っていることで、より条件の良い職場への転職やキャリアアップを目指す際にも有利になります。まとめ
本記事では、医療事務の資格の中でも特にお勧めできる資格を5つほど紹介いたしました。医療事務の資格を取得するメリットは、就職市場での競争力が高まることです。 医療事務は専門性が求められる職種なので、資格を取得することで即戦力として評価されやすくなります。特に、診療報酬請求や医療情報管理といった専門的な知識が必要な分野では資格保有者が優遇される傾向が強いので、就職の際に有利です。 医療事務の資格は通信講座や独学でも取得可能ですが、資格取得をカリキュラムに入れている専門学校に進学することで挫折せずに最後まで学習を続けやすくなります。 この記事を執筆している東京医薬看護専門学校では、未経験の学生でも無理なく医療事務の学習を続け、資格を取得できる環境を提供しています。 医療事務として就職を検討している学生は、お気軽に本校の資料をご請求ください。