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2024.08.09


視能訓練士(ORT)に必要な資格とは?試験の概要や勉強のポイントも解説

私たちの日常生活に欠かせない、視覚の健康を守る重要な役割を担っているのが、視能訓練士(ORT)です。デジタル社会の進展や高齢化にともない、視能訓練士の需要はますます高まっています。 本記事では、視能訓練士の役割と重要性と、資格取得の条件と流れ、そして試験対策について詳しく解説します。国家資格を取得して視能訓練士として働きたいと考えている学生は、本記事の内容を参考にしてください。

視能訓練士(ORT)の役割と重要性

視能訓練士(ORT)は眼科医療の専門職で、視力検査や視機能の訓練、視覚リハビリテーションなどを行います。 眼科医の指示の下で患者の視機能を検査し、生活の質を向上させるための改善や支援を行うのが主な役割です。 近年、デジタルデバイスの普及や高齢化社会の進展に伴い、視覚障害のリスクが増加しており、視能訓練士の役割がますます重要視されています。 子供から高齢者まで幅広い年齢層の検査を担当し、さまざまな視覚問題に対応することが求められます。視力検査や視機能の評価を通じて、視覚に関するトラブルの早期発見と予防をするため、視能訓練士は重要な職種です。 また、視覚リハビリテーションでは、視力低下や視野障害などの問題を抱える患者に対して、日常生活での適応方法を指導します。 視能訓練士は、眼科医療チームの一員として患者の生活の質を向上させるための欠かせない存在です。

視能訓練士の資格取得条件と流れ

視能訓練士の仕事に従事するためには、国家資格に合格しなくてはいけません。その国家試験を受験する際は、いくつか条件があります。 視能訓練士としての進路を選ぶために、資格取得の条件と流れを解説します。

資格取得のための必要条件

厚生労働省の規定によると、視能訓練士の資格を取得するための条件は以下のように定義されています。
(1)学校教育法(昭和22年法律第26号)第90条第1項の規定により大学に入学することができる者(法第14条第1号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が学校教育法第90条第2項の規定により当該大学に入学させた者又は法附則第5項の規定により学校教育法第90条第1項の規定により大学に入学することができる者とみなされる者を含む。)であって、文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した視能訓練士養成所において、3年以上視能訓練士として必要な知識及び技能を修得したもの(令和6年3月15日(金曜日)までに修業し、又は卒業する見込みの者を含む。) (2)学校教育法に基づく大学若しくは旧大学令(大正7年勅令第388号)に基づく大学又は視能訓練士法施行規則(昭和46年厚生省令第28号。以下「規則」という。)第11条第1号若しくは第2号に掲げる学校若しくは養成所において2年以上修業し、かつ、外国語、心理学、保健体育、生物学、物理学、数学(統計学を含む。)及び教育学、倫理学、精神衛生、社会福祉又は保育のうち2科目の各科目を修めた者であって、法第14条第2号の規定により文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した視能訓練士養成所において、1年以上視能訓練士として必要な知識及び技能を修得したもの(令和6年3月15日(金曜日)までに修業し、又は卒業する見込みの者を含む。)。ただし、平成16年4月1日前に法第14条第2号の規定に基づき文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した視能訓練士養成所に入学し、又は入所した者であって、学校教育法に基づく大学若しくは旧大学令に基づく大学又は規則第11条第1号若しくは第2号に掲げる学校若しくは養成所において2年以上修業し、かつ、英語、心理学、保健体育及び教育学、倫理学、生物学、精神衛生、社会福祉又は保育のうち2科目の各科目を修めたものに対しても、受験資格を認める。 (3)外国の視能訓練に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国で視能訓練士の免許に相当する免許を受けた者であって、厚生労働大臣が(1)又は(2)に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定したもの。 (4)法の施行の際(昭和46年7月19日)現に厚生大臣が指定した養成所において、視能訓練士として必要な知識及び技能の修得を終えている者又は当該知識及び技能を修得中であって、その修得を法施行後に終えた者。

引用:厚生労働省|視能訓練士国家試験の施行

高校卒業後に視能訓練士養成学校(3年制)を卒業するか、短大か大学を卒業後に視能訓練士養成校(1年)を卒業するのが一般的です。

資格取得までの流れ

資格取得の流れとしては、高校卒業後に視能訓練士養成課程が設置されている専門学校に入学します。専門学校では、以下のような知識とスキルを習得します。
  1. 視覚の構造や機能
  2. 視力検査や視機能検査の技術
  3. 視覚リハビリテーションの方法など
学科目の修了後、一定期間の臨床実習を行い、実際の医療現場で経験を積みます。この実習では、視能訓練士として必要なスキルや知識を実践的に身につけるのが目的です。 国家試験は午前と午後に筆記試験を行い、視能訓練士としての基礎的な知識と技術が問われます。試験に合格すると、視能訓練士の国家資格を取得できるので、正式に視能訓練士として仕事に従事できます。 資格取得後は継続的な教育や研修を受けることで最新の技術や知識を維持し、スキルを向上していくことが重要です。資格取得までの道のりは長く、努力と継続的な学びが必要ですが、その先には多くの患者の視覚を守るやりがいのある仕事が待っています。

国家資格の取得費用

視能訓練士の国家資格を受けるためには、受験手数料として15,800円かかります。さらに、専門学校の学費や教材費などの費用も必要です。 専門学校の費用は、年数や学校によって異なるので、資料を取り寄せて確認してみましょう。 試験会場は東京都と大阪府の2か所なので、受験の際には宿泊費や交通費も別途発生します。

視能訓練士の資格試験の内容

視能訓練士の資格試験は、毎年一度行われています。資格試験の科目は、以下のとおりです。
  1. 基礎視能矯正学
  2. 視能検査学
  3. 視能障害学
  4. 視能訓練学など
上記の科目は、視能訓練士としての基本的な知識と技術を身につけるために重要な項目です。試験内容は専門的で広範なため、試験対策としては各科目の要点を押さえた学習が必要です。

試験の合格率

厚生労働省が公開している視能訓練士の国家試験の合格率は、以下のとおりです。
年度 合格率
令和2年度(第50回) 96.1%
令和3年度(第51回) 91.1%
令和4年度(第52回) 91.8%
令和5年度(第53回) 89.3%
令和6年度(第54回) 95.2%

引用:厚生労働省|視能訓練士国家試験の合格発表について(第50回第51回第52回第53回第54回

毎年高い合格率になっていますが、これは文部科学省が定める学校で十分な試験対策を行っているためです。この記事を執筆している東京医薬看護専門学校の視能訓練士科では、2024年3月卒業生の合格率は100%でした。

視能訓練士の資格試験に効果的な勉強法

視能訓練士の資格試験に向けた効果的な勉強法としては、まず試験範囲をしっかりと把握し、計画的に学習を進めることが重要です。 学校によっては専門の国家試験対策を提供しているケースもあるので、その際は提供されるテキストや過去問題を中心に勉強を進めるのが効果的です。 過去問題を解くことで、出題傾向や試験の形式を理解し、実際の試験での対応力を養えます。また、模擬試験を活用することで、本番の試験環境に慣れることができるので、時間配分や問題を解く際のスピード向上が見込めます。 視能訓練士の資格試験は専門的な知識と技術が求められるため、定期的に勉強の進捗を確認し、理解度をチェックすることが大切です。 学校での勉強会やコミュニティを利用することで、他の受験者と情報を共有し、疑問点を解消することも有効です。

視能訓練士の資格取得におすすめの専門学校

視能訓練士の資格を取得するためには、試験の合格率が高い専門学校へ進学するのが効果的です。 合格率が高ければ高いほど、試験対策を十分に行っているためです。 数ある専門学校の中から、合格率100%の実績がある東京医薬看護専門学校を紹介いたします。

東京医薬看護専門学校の特徴

東京医薬看護専門学校の視能訓練士科は、最新の設備と充実したカリキュラムを備えており、学生が実践的なスキルを身につけられる環境を提供しています。 校内には最新の検査機器やリハビリテーション機器が揃っているので、学生は実際の医療現場と同じ環境で知識とスキルを習得できます。 さらに、本校は多くの医療機関と提携しており、臨床実習の機会が豊富な点が特徴です。 そのため、学生は在学中から多くの実践経験を積み、卒業後すぐに即戦力として活躍できる力を養っています。 学生一人ひとりの成長を大切にし、視能訓練士としてのキャリアをしっかりとサポートする教育体制が本校の特徴です。

資格取得のサポート体制

東京医薬看護専門学校では、視能訓練士の資格取得に向けた充実したサポート体制を整えています。 国家試験対策は3年次からはじまり、全員が合格できるよう講師がきめ細かいサポートをしています。 3年次は病院実習もはじまるタイミングですが、限られた時間でも効率良く試験対策しているので合格率100%を達成できました。 また、本校ではパソコンでアンケートに回答すると自分のタイプを理解できる「認知特性サポート」を提供しています。 学生一人ひとりが最適な学習方法にもとづいて日々の勉強や試験対策を行えるのも本校の強みです。 本校は学生が自信を持って資格試験に臨めるように、きめ細やかな指導と充実した学習環境を提供しています。

視能訓練士の国家資格は生涯役立つ

視能訓練士の資格取得を目指す学生は、まず視能訓練士の役割と重要性を理解し、必要な知識と技術を習得することが大切です。視能訓練士は、視力検査や視機能検査、視覚リハビリテーションなどを通じて、多くの患者の視覚改善をサポートする仕事です。 視能訓練士の国家資格を取得するためには、専門学校や大学での学習を経て、国家試験に合格しなくてはいけません。専門知識と技術を磨くだけではなく、医療現場で活躍するために、しっかりと資格試験への対策を進めていきましょう。 資格取得率100%の実績を誇る東京医薬看護専門学校では、勉強が得意ではない学生でも効率良く学習できる「認知特性サポート」を提供しています。 自分の得意な学習方法をもとに資格試験への対策をしたい学生は、以下のリンクからお気軽に資料を請求してください。