
2024.08.09
視能訓練士
視能訓練士の将来性とは?視能訓練士のメリットも解説
医療技術の進歩と社会構造の変化にともない、さまざまな専門職の需要が高まってきました。その中には、視力の検査や機能訓練に特化した視能訓練士という職業もあります。
本記事では、視能訓練士の将来性、そして資格所得後の進学先のアドバイスについて詳しく解説します。
安定した収入を得られる職業を探している学生は、本記事を参考にしてください。
- 記事の概要
視能訓練士の現状
視能訓練士は、日本の眼科医療において重要な存在です。その需要は社会構造の変化にともなって年々高まっています。 日本視能訓練士協会によると、2018年12月時点の有資格者数は、15,351名です。 しかし、人口10万人当たりの視能訓練士数は地域によって大きな差があり、都市部に集中する傾向が見られます。 視能訓練士の主な勤務先としては、以下のような場所があります。- 国立系医療機関:33%
- 私立系医療機関:62%
- その他(養成施設、医療機関以外の職業など):5%
視能訓練士の活躍場所は増えている
高齢化社会の進展にともない、近年は白内障や緑内障などの眼疾患患者が増加しています。厚生労働省の患者調査によると、令和2年度の眼科の眼及び付属器の疾患者数は7,974千人でした。 また、デジタルデバイスの普及により、若年層の近視や眼精疲労の問題も顕在化しています。文部科学省の学校保健統計調査によると、子どもの裸眼視力1.0未満の割合は以下のように推移してきました。平成24年度 令和4年度 小学生 30.68% 37.88% 中学生 54.38% 61.23% 高校生 64.47% 71.56% 引用:文部科学省|令和4年度学校保健統計(学校保健統計調査の結果)
小学生から高校生まで裸眼視力1.0未満の割合は増加しています。 以上の統計から、視能訓練士によるサポートを必要としている患者が増加傾向にあり、活躍の場が広がっていることが分かります。視能訓練士に将来性について
視能訓練士に将来性があるといわれているのには、いくつか理由があります。 今回は、視能訓練士に将来性がある理由を3つ紹介します。高齢化社会になっている
高齢化社会の進展にともない、視能訓練士の需要は着実に増加しています。 内閣府の報告によると、令和5年時点で65歳以上の高齢者人口は3,624万人で、総人口に占める割合は29%に達しています。 この割合は2040年には34.8%に達すると予測されており、高齢者の視覚ケアの重要性はますます高まっていくでしょう。高齢者に多い眼科疾患
高齢者に多い眼疾患には、以下のようなものがあります。- 白内障
- 緑内障
- 加齢黄斑変性症
- 黄斑上膜
- 眼瞼下垂など
デジタル製品による弊害が出ている
デジタルデバイスの普及により、私たちの生活様式は大きく変化しました。 総務省の通信利用動向調査によると、2021年時点でスマートフォンの保有率は世帯で88.6%に達しています。 また、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークやオンライン授業が増加し、デジタルデバイスの使用時間は全世代で増加傾向にあります。 この変化にともない、デジタルアイストレインと呼ばれる目の疲れやストレスが社会問題化しています。 具体的な症状としては、目の疲れや乾き、かすみ目、頭痛などです。さらに、子どもの近視進行抑制に関する取り組みも重要です。 WHO(世界保健機関)の報告では、2050年までに世界人口の48億人が近視になると予測されており、早期からの対策が求められています。 視能訓練士は、目のトレーニングや屋外活動の推奨など、エビデンスに基づいた近視進行抑制策で患者をサポートしていく機会が増加します。視能訓練士の仕事はAIに代替できない
AIやロボット技術の進歩により、多くの職業が自動化の波にさらされています。しかし、視能訓練士の仕事は人間の判断と技術が不可欠な分野です。 視能訓練士の業務がAIに代替できない理由を紹介します。- 個別の対応が必要
- 複雑な判断が必要
- 心理的サポートが必要
視能訓練士になるメリット
視能訓練士は将来性がある職業ですが、その他にもメリットがあります。 進路を考えている学生に向けて、今回は視能訓練士になる3つのメリットを紹介します。プライベートと両立しやすい
視能訓練士は、他の医療職と比較して、ワークライフバランスを取りやすい職業です。 視能訓練士の業務は日中の診療が中心なので、医師や看護師のように夜勤は基本的にありません。 多くの視能訓練士は日勤帯での勤務が中心で、夜間や休日の勤務が少ないので、プライベートとの両立をしやすいのがメリットです。 また、検査や訓練は予約制で行われることが多いため、突発的な残業が発生しにくいのも特徴の1つです。 そのため、視能訓練士は子育てや介護など、家庭での責任を果たしながらも働きやすいでしょう。 ただし、勤務条件は職場によって異なるため、希望するワークライフバランスに合った就職先を選択することが重要です。スキルアップも目指せる
視能訓練士は、経験を積むことでさまざまなキャリアパスを選択できる職業です。 具体的なキャリアアップの方向性としては、以下のようなものがあります。特定領域の専門家
視能訓練士は、以下の領域のスキルを磨くことで専門家になれます。- 小児眼科
- ロービジョンケア
- 神経眼科
- スポーツビジョン
教育者
視能訓練士として経験を積むことで、養成校の講師や実習の指導者としての活動も可能になります。 直接患者をサポートするのもやりがいがありますが、未来の視能訓練士を育成していくことも重要な役割です。 特に、日本では視能訓練士の認知度が低いのが現状なので、若手の育成が欠かせません。 教育者として、今後需要の増加が見込まれている視能訓練士を育てていくのも選択肢に入れてみましょう。収入が安定している
視能訓練士は、医療専門職として安定した収入を得ることができる職業の1つです。 厚生労働省の職業情報共有サイト「jobtag」に掲載されている情報では、視能訓練士の平均年収は432.5万円でした。 勤務年数が増えて役職に就いたり専門スキルを身につけたりすることで、年収アップが見込めます。 視能訓練士の中には、複数の医療機関でパートタイムとして働くことで、より高い収入を得ている方もいます。 ただし、収入面だけでなく、やりがいや働きやすさなどを総合的に判断して職場を選ぶことが重要です。将来性のある視能訓練士になるためにおすすめ学校
視能訓練士になるためには、専門的な教育を受けることが必要です。 視能訓練士の養成校は複数ありますが、この記事を執筆している東京医薬看護専門学校の視能訓練士科を紹介いたします。 本校は、専用の実習室と充実したカリキュラムを提供し、実践的なスキルを習得可能です。 多くの卒業生が眼科医療やスポーツ業界の現場などで活躍しており、専門スキルを身につけたい学生に最適な学科です。東京医薬看護専門学校の視能訓練士科
東京医薬看護専門学校の視能訓練士科は、視能訓練士として必要な知識と技術を総合的に学ぶことができる専門課程です。 本校では眼科医療の基礎から高度な視能訓練技術まで、以下のように幅広いカリキュラムを提供しています。- 視能訓練学
- 視能検査学
- 視能矯正学
- 視覚障害者リハビリテーション
- 眼疾病学
- 眼科薬理学など
他学科や先輩とのつながり
東京医薬看護専門学校では、チーム医療を実践的に学ぶために、他学科の学生や先輩、卒業生とのつながりを大切にしています。 看護学科や臨床工学技士科の学生から患者への対応や透析の仕組みなどを学ぶことで、就職する際にチーム医療に順応しやすくなるためです。 実習先も卒業生がいる病院を中心に確保しているので、安心して実習に取り組めます。視能訓練士は安定していて将来性のある仕事
視能訓練士は、高齢化社会やデジタル化の進展にともない、今後ますます需要が高まる職業です。 専門性の高さからAIに代替されにくく、安定した雇用と収入が期待できます。 これから医療分野でのキャリアを考えている方、特に視覚や医療機器に興味がある方にとって、視能訓練士は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。 視能訓練士として安定した生活を送りたい方は、以下のリンクから無料で資料請求してください。