「視能訓練士」菊池先生から、クラスのみんなと、
これから視能訓練士を目指すかたへメッセージをお送りします

（ちょっとポーズきめてみました）

私が病院の眼科に勤務していた時、
ある内科領域の病気から眼に症状が出てしまい手術となってしまった患者さまと
出会いました。

その方は、音楽の仕事をしている女性でした。

眼の手術を前にして、その方はとてもおびえていました。

眼の手術は、全身麻酔では行わない場合が多く、意識がある状態で行います。

気持ちは痛いほどわかりました。

でも、手術を避けるのは難しい状態でした。

なんとか気持ちを落ち着かせたいと、私なりにいろいろ考えました。

そうだ、音楽が流れれば、少しは心を落ち着かせられるのでは・・・。

「手術室で音楽をかけられるから、好きな曲をかけてもらいましょう。
　どんなジャンルが好きですか？」

「・・・ジャズ」

「じゃあ、有線のチャンネルを好きなジャズが流れるチャンネルに
してもらいましょう」

「…音楽をききながらだったら頑張れるかもしれない。ありがとう」

無事に、手術をうけることになりました。

手術中は、耳は聴こえます。

好きなジャズで、あの患者さまの心を多少は落ち着かせられたのではないかと思います。

視能訓練士の仕事は、眼の検査やリハビリをすることだけではありません。

相手の立場にたって、その人を思いやれる心があれば、
信頼関係を築くことができれば、
視能訓練士としてできることはずっと広がります。

心のある医療従事者になってほしい。

いままでやこれからの、いろんな経験はすべて
これから出会う患者様との触れあいの中でいかされます。

担任として、視能訓練士の先輩として、みなさんを支えていきます

１年担任　菊池より

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written by 東京医薬専門学校　視能訓練訓練士科スタッフ　工藤　彩